ブランディングとSEO
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1976年 静岡県生まれ。CEO、ブランドマネージャー、ディレクター、コピーライター、日曜エンジニアと5足のわらじで活動中。一般社団法人ブランドマネージャー認定協会『ブランドマネージャー1級資格』保有者。
ブランディングとSEO
このご時世、企業が新規顧客を得るためには、検索サイト経由で問い合わせを獲得するためのwebマーケティング戦略が重要です。
既存顧客の仕事だけで成長できるのがベターかもしれないけど、実際には、身の丈に合わせつつ新しい仕事をとっていかないと経営はジリ貧に陥ってしまいます。
しかしながら、僕らのような小さなデザイン事務所にとって重要なのは「クライアントの量よりも質」とも思うわけです。
そう思いながら、お付き合いしたいお客様とだけお付き合いできるようにブランディングを徹底するのですが、ほどなくして「質を得るには量が必要」という事実に直面するのです。
ご存知のとおり、量を得るためには、多くの見込み客に僕らの存在を知ってもらうことが大切です。
SEO的にいえば「浜松 web制作」「静岡 ホームページ制作」のように「地域名+ビッグワード」で検索にヒットすれば、その目的は達成することでしょう。それを望むなら、自社サイトの見出し(titleタグ)を【浜松 web制作|株式会社スターズデザイン】とするのがセオリーですね。
でも、そのフレーズから僕たちのブランドアイデンティティを感じることはありません。
スターズデザインのアイデンティティは「女性向けの消費財ECサイトを魅力的なブランドに育てる、EC戦略のスペシャリスト」であること。デザインやweb制作はEC戦略を成功に導くための『手段』でしかありません。
いわば、ビッグワードは僕らを表現するための本質的なキーワードではないということ。
しかし哀しいかな、自社サイトの見出しを「女性向けの消費財ECサイトを魅力的なブランドに育てる、EC戦略のスペシャリスト」に変更したとしても、ターゲットがニッチなせいか露出は増えません。
露出が増えなければ、リード獲得の量が増えない。それならばいっそのことSEOという悪魔に魂を売って、自社サイトの見出しを「浜松 web制作」「静岡 ホームページ制作」にしてしまおうか…そんな誘惑とチラチラと脳裏によぎります。
結論、マスプロモーションを展開できない中小企業にとって、ブランディングには覚悟が必要だって話です。