安定供給を続けること

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安定供給

忙しさのピークを越したかと思いきや、またちょっとしたピークがやってきて。忙しい毎日からなかなか抜け出せません。

その原因を追求してみると、案の定、僕のマネジメントの未熟さに行き着くのです。

僕はなにしろ仕事が断れない人間です。もちろん商売なので、見積りを提示したうえで納得していただいた仕事しか請けませんが、逆にいえば、リソースがあろうとなかろうと金額さえ折り合ってしまえば断れないのです。

普通の人は「リソースが足りないときはリソースが足りないときなりの値段をつけて、外注をうまく使いながら案件を回していけばいい」と考えます。うん、外部リソースの活用を前提にすればこういう考え方になりますよね。

でも僕らはデザインを(なるべく)外注化したくないわけで。

お客様は『スターズデザインのデザイン』を評価して発注してくれるのに、スターズデザイン以外のデザイナーに仕事を任せるのは無責任な気がします。
自分たちが心酔するレベルのデザイナーさんと協働することはありますが、リソース不足だからと安易に外部デザイナーに仕事を預けることは自分たちのポリシーに反します。

そんな意地もあって慢性的な人材不足に悩む僕らですが、「忙しいのでお請けできません」とビシッと言うことができない最大の理由は、一時的な品質だけでなく、安定供給を続けることも企業の努めだとも思っているから。

そう考えるようになったのは、自分自身の体験によるところが大きいと思います。

僕自身、発注側の立場で「いま忙しいのでお請けできません」と断られた経験は一度や二度でありません。

スターズデザインはデザインを外注化したくないと前述しましたが、それはデザインに限った話。HTMLコーディングや単純な商品登録のような業務であれば外注化しても僕らのデザイン品質を損なうものではないため、数量や納期によって外注化することがあります。

どうしても手が足りなくて、それでもクライアントのためになんとかしてあげたくて、以前一緒に仕事をしたことがある会社に「こういう仕事を手伝ってもらいたいんですけど・・」と相談することがあります。
そんなとき、「いま忙しいのでお請けできません」と言われてしまうと、ものすごく絶望的な気分になってしまうのです。

「あ〜そうなんですね。了解しました。また今度よろしくお願いしますね。えへへ。」と電話口ではいうものの、それが二度三度になってくると、人間ができていない僕は「もう二度とこの会社には頼まない」と心中思ってしまいます。自分勝手でわがままなことは承知していますが、これが僕の価値観です。

本当に頼れる会社とは、「価格が安い」でもなく「技術が優れている」でもなく、「サービスの供給が安定している」会社だと思います。

デザインという分野において、一定のレベルを担保しながら安定供給を続けるのは困難ですが、僕らはその困難に立ち向かっていきたいと思います。

対応が難しい場合も「お請けできません」と一刀両断するのではなく、「お請けするためには・・」「お請けできませんが、しかし・・」のように、代案を出したり協力者を紹介したりしながら、「スターズデザインさんに相談して正解だったね!」と思っていただけるような仕事をしていきたいですね。

2019.11.24

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