サービス品質を安定させるための仕組みづくりは誰の仕事?

こんばんは、岡田です。

先日、仕事上のミスでクライアントにご迷惑をおかけしてしまった出来事がありました。

業務遂行上のミスは誰にでも起こり得ること。担当者も意図的にミスをしたわけではないので、「お客様にご迷惑をかけてしまい、申し訳ない…」という自覚があれば、私は担当者に小言のひとつを言うことはあっても、それ以上に叱責することは滅多にありません。

落ち込んでいる担当者に鞭を振っている時間があれば、それよりも、ミスの「原因」を徹底的に洗い出し、再発防止することに時間をかけたほうが有意義だと思っています。

作業品質向上のための取り組み

私が以前勤めていた企業には「品質向上カルテ」という制度がありました。ミスや不手際でお客様にご迷惑をおかけしてしまった際には、その問題に関わった当事者が原因を振り返って暫定対策と恒久対策を立案し、カルテ化して社内共有することで作業品質を高めようという目的をもっていました。

これは一見すばらしい制度のようにも思えるのですが、ところが、この制度によってミスが減ったり、お客様からのクレームがなくなるということはありませんでした。なぜでしょうか。

いま思えば「ミスをしてしまった本人がカルテを作る」というところに問題があったように思えます。

スタッフが100人いれば、仕事も100通り、ミスも100通り。ものごとの本質を見極めず、ひとつひとつのミスに対して解決策を練ったところで、うまく運用できるはずがありません。結果、カルテ化することだけが目的になってしまい、業務改善には繋がりませんでした。

さらに、現場のスタッフには『ミスを起こす→カルテ提出を命じられる→仕事が増える(><)』というネガティブな連想がはたらき、徐々に「小さなミス」を隠すようになってしまったのです。これでは本末転倒です。

このような経験をもとに、弊社ではミスや不手際の再発防止のための恒久対策は、社長(あるいは部門長)が必ず基本方針を考えるようにしています。「このルールひとつ守るだけで100個のミスがなくなる」という本質的な解決方法を、トップダウンで示してあげたほうが、スタッフがミスに臆することなくノビノビと働いてくれるのではないでしょうか。

それでは、また。

今日の写真:今夜読みたい、API革命

2017.08.20

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